恋の授業。



何故かゲラゲラと笑っている綾子と、苛立って興奮しているように見えるマリを交互に見ながら、もう何が何だかわからなくなってしまった。



「くーって、こんなに鈍感だったっけ?」



ようやく落ち着いた綾子が、ワタシじゃなくマリに聞いている。



「彼氏いない歴10ヶ月は人を退化させるね。」



なっ…!
失礼だなっ!



未だに2人が何について話しているのか解らないワタシが、いい加減ちゃんと話して!と言い放つと、マリが呆れた笑みを浮かべながら仕方ないな~と話し始めた。



「森川と話せなくなってこんなに経ってるのに、割り切れないでうじうじ悩んでるのは、何で?」



「それはっ…、だから、なんか変な断り方しちゃって申し訳なかったなっ…て、思う、から…」



うーーーんと唸って、マリの質問が続く。



「じゃあ、もう森川はくーを好きじゃないかもしれないじゃんって言われてどう思った?」



…うっ、それはーー…



「本心を、いいなさい!」



今日のマリは容赦ない…。




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