恋の授業。



森川君に彼女……



マリの言う通り、森川君が彼女とラブラブなところを想像してみようとしたけど、こんなときに限って全く想像力が働かない。

いつもなら、いろんな面倒を回避するためにいろんなパターンで想像できるのに。



いやだ…っ!



そう思うのと同時に、ハッとした。


心臓がドクドクとうるさく騒いで、胸はギューッと、痛くなる…



ワタシの頭が拒絶してる…
森川君が他の誰かといるところを想像したくないんだ…



ずっと、下を向いたまま綾子とマリの顔を見ないで考えた。



ほとんど冷めてしまったウィンナーココアのクリームをスプーンで一口含んでから、綾子とマリが気付かせてくれたこと
ワタシが認めずにいたことを、しっかりと受け入れようと決めた。



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