満たされる夜
「めぐみ、そろそろ“課長”は終わりにしないか」



真面目な顔で言うから可笑しくなってしまう。

私は未だに下の名前よりも課長と呼んでしまうから、外でのデートでも上司と部下感が残る。



「結婚したら考えてもいいです」


「名字はナシだからな。お互いに伊丹なんだから」



いたずらっぽく笑う彼の唇にキスをした。大きな手が私の着ているニットの中に滑り込んできて、胸に触れる。

唇が私の首筋に下りてきて、優しく吸いついては離れる。


ブラジャーのホックを外されると、課長の手が直に胸に触れて、甘い刺激に体が反応する。



「めぐみ、一緒に暮らそう。あの男がめぐみに手を出そうとすることは耐えられない」



余裕のなさそうな課長を見るのは初めてだ。

何を取っても間違いなく遠藤に勝っているのに。私一人のことで、独占欲を剥き出しにしている。


課長の唇にキスをしてから頷いた。
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