ギャップ彼女 1
午前の授業が終わり昼休み。
お弁当を持って北校舎の屋上へ向かう。



この屋上は、私が学校で唯一心休まる場所だ。
私には、1人でくつろげる場所が必要だった。




それは、初めての昼休み時の事。




一人でお弁当を食べようとすると、周りの女の子たちが、こちらを見ながらヒソヒソ話をしているのが目に入った




人を馬鹿にしたような薄笑いを浮かべているクラスメイト達。



どうせ、けなしているのだろう



はぁ…
ひとり無音の溜息をついた。




友達とあまり深く関わりたくないのは事実。中学の時は友達関係で散々な目にあった。いじめ、陰口、裏切りなど。



友情なんて、こんなもんだと思い知らされたんだ。もう、友達ごっこなんてまっぴらだ。



親友?友情?その言葉に吐き気がする。



気持ち悪い…







一見、仲よさそうにしてるけどさ、あなた達本当に仲良いの?




誰かしら我慢している子はいる。心の中では、お互いどう思ってるんだろうね?



一人なら気楽だよ?
嫌われないようにビクビクしなくていいし。






人にどう思われようが私は何も感じないが、ジロジロ見られるのは、いささか不快なわけで…




大好きなご飯くらい、くつろいで食べたいと思った私は、別の場所で食べようと心に決めたんだ。



で、見つけたのは北校舎の屋上。
クラスがある校舎からは離れているので、わざわざこんな所にくる人もいない。
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