ギャップ彼女 1
『リン、気分大丈夫?』
俺が尋ねれば、リンは気まずそうな表情のまま視線を泳がせた。
「あ…うん。あの、伊吹…ごめん。えー…っと……実は、ちょっと寝るだけのつもりが、かなり、爆睡しちゃってたみたい……だから、その、気分は大丈夫…」
苦笑い気味のリン。
リンは、ただ屋上に寝に来ただけと分かりホッとした。
『俺こそ、怒ってごめん』
俺が謝れば、リンは微笑みながら頷いた。
それにしても、何で悠斗は変なんだ?
『リン、悠斗、もう行こうぜ。』
「うん」
「……。」
リンはニコリと返事し立ち上がった。でも悠斗は座りこんだまま、反応がない。
「悠斗?行こ?」
「……あぁ」
リンが悠斗の顔を覗きこんで言えば、悠斗はやっと立ちあがり、俺たちは屋上をあとにした