千日紅~永遠のキズナ~
こんな学校でも、図書室なんかに来る人も居るんだ。


あたしは場所を変えようと、ドアに向って方向を変える。


そして、歩みを踏み出そうとした時。


__グイッ__


誰かに、腕を掴まれた。


そして、ふわぁっと懐かしい香水の香りに包まれた。


振り返り、彼女の顔を見て言葉を失う。


なん、、、で?


なんで、ここに彼女が居るのだろう。


あの事件があってから、彼女とは2年近く会っていない。


でも、彼女のことを忘れたことはなかったと思う。


あたしの初めての友達で、初めて心を許せた人。


「、、、、あさひ」


あたしの口から、彼女の名前が零れた。

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