トレモロホリディ
メイン道路に出た途端、ミナト君の手が私の肩からゆっくりと離れる。
その瞬間。
どうしてだか、なんとなく寂しくなった。
横に並んで歩くミナト君は、私より頭一つ分くらい高い身長。
サラサラの金髪からチラリと見える横顔は、鼻も高いし、中性的な美しさだ。
眉と目の距離が短くて、くっきり二重で、ハーフだと言われれば信じてしまいそう。
さっきの男の人の話で盛り上がっていたら、あっと言う間にほなみに着いてしまった。
「じゃあ、また明日ね。バイト頑張って」
優しい瞳でにっこり笑って手を振るミナト君。
「ミナト君も頑張ってね。行ってらっしゃい」
私も手を振り返し、お店のドアを開けた。
「お疲れ様でーす」
店の中に入ると、穂波さんが開店準備のためフロアに出ていた。
「お疲れ様。
あれ?
今のってミナト君だった?」
「あ、はい。
偶然会ったので、ここまで一緒に来たんです」
「一緒に?」
「はい」
「ふぅん…」
なぜか不思議そうな顔をする穂波さん。
そういうわけで。
翌日から私とミナト君は、一緒に通勤する毎日が始まったのだった。
その瞬間。
どうしてだか、なんとなく寂しくなった。
横に並んで歩くミナト君は、私より頭一つ分くらい高い身長。
サラサラの金髪からチラリと見える横顔は、鼻も高いし、中性的な美しさだ。
眉と目の距離が短くて、くっきり二重で、ハーフだと言われれば信じてしまいそう。
さっきの男の人の話で盛り上がっていたら、あっと言う間にほなみに着いてしまった。
「じゃあ、また明日ね。バイト頑張って」
優しい瞳でにっこり笑って手を振るミナト君。
「ミナト君も頑張ってね。行ってらっしゃい」
私も手を振り返し、お店のドアを開けた。
「お疲れ様でーす」
店の中に入ると、穂波さんが開店準備のためフロアに出ていた。
「お疲れ様。
あれ?
今のってミナト君だった?」
「あ、はい。
偶然会ったので、ここまで一緒に来たんです」
「一緒に?」
「はい」
「ふぅん…」
なぜか不思議そうな顔をする穂波さん。
そういうわけで。
翌日から私とミナト君は、一緒に通勤する毎日が始まったのだった。