トレモロホリディ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
7月の中旬。
俺とミナトは仕事帰りにほなみに寄っていた。
連日お酒を飲んで疲れた身体に、ほなみの定食はとても優しいんだ。
俺とミナトはカウンター席に、一つ椅子を空けて横並びに座っている。
今俺とミナト以外に客は誰もいないので、俺は穂波さんと、ミナトはミナちゃんと話している。
「ねぇねぇ、壮真君」
目の前に立っている穂波さんが、急に小声で俺に顔を近づけて来た。
「どうしたんです?」
「いや、あのね。
あの二人ってさ、なんかやけに仲がいいと思わない?」
「ミナトとミナちゃんですか?」
「うん…」
チラリ、二人のことを横目で見てみる。
確かに、二人ともいい笑顔だ。
ミナトのこういう無邪気な顔って、ウチのお店じゃ絶対に見られない。
「実を言うとね、あの二人。
いつも一緒に通勤してるみたいなの」
「え、マジで?」
一緒に通勤?
俺はそんな話、一度も聞いてねーぞ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
7月の中旬。
俺とミナトは仕事帰りにほなみに寄っていた。
連日お酒を飲んで疲れた身体に、ほなみの定食はとても優しいんだ。
俺とミナトはカウンター席に、一つ椅子を空けて横並びに座っている。
今俺とミナト以外に客は誰もいないので、俺は穂波さんと、ミナトはミナちゃんと話している。
「ねぇねぇ、壮真君」
目の前に立っている穂波さんが、急に小声で俺に顔を近づけて来た。
「どうしたんです?」
「いや、あのね。
あの二人ってさ、なんかやけに仲がいいと思わない?」
「ミナトとミナちゃんですか?」
「うん…」
チラリ、二人のことを横目で見てみる。
確かに、二人ともいい笑顔だ。
ミナトのこういう無邪気な顔って、ウチのお店じゃ絶対に見られない。
「実を言うとね、あの二人。
いつも一緒に通勤してるみたいなの」
「え、マジで?」
一緒に通勤?
俺はそんな話、一度も聞いてねーぞ。