(続) 冷めた結婚

自慢じゃないけど、私には取り柄なんて全くないし、容姿も飛び抜けてよいとは言えない。


全て人並み程度だと思う。


写真の中の女性は、目鼻立ちがくっきりしてて、誰が見ても美人だと思う。


輝、こんな素敵な人と付き合ってたんだ…。


この人と輝が並んでいるところが目に浮かんだ。


絵になるな。私なんて、到底及ばない。


はあー。


さっきから溜息ばかり零れる。


それに、『今までアドバイスしてくれて有難う』って書かれてた。


今までというのは、いつの話なんだろう。


最近の話?


私は、輝から何も聞いてない。


私に言わないで、二人で会ってたのかな?


やましいことがあったりして…。


だから、私に言えなかったのかもしれない。


あ、そういえば最近喧嘩が多くなったのって、これが関係してるのかな?


あー。考えれば考えただけマイナスになっていく。


どうしよう。輝をどんな顔で迎えればいいのか分からなくなってきた。


もし輝が何か言ってきたとしても、私は絶対輝を責めちゃう。


ダメだ。それだけはダメ。




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