輪廻する今日、六月一日。
「まだ寝ているのかしら」
お母さんがブツブツと呟きながら、2階へとあがってきた。そして、コンコンと部屋の扉を叩きながら、僕の名前を連呼する。
僕はそれには返事せず、ベッドの上で丸まるようにして布団をかぶり続ける。
えっと……しばらくしたら部屋に入って来て、ベッドの上で横になっている僕を見て、最終的に風邪っていうことで話は落ち着くんだけど……。
そのパターンは何度も見てきて、正直に言って飽きてきたから、今回は違うことをしてみようかな。
何がいいかなぁ……。何をしたら違う話の流れになるのかなぁ……。
すぐにテレビとゲームの電源を入れてテレビゲームをするとか、ベランダに隠れて行方不明のフリをしてみてお母さんの反応を見るとか、いつか佐藤たちを殺そうと用意していたロープで首を吊るフリをするとか……。
いつかの日の今日で使った、机の中に隠してあるナイフでお母さんを刺し殺してみるのも――。
「……は?」
思わず声を漏らす。
……いや、いくらなんでも、家族を殺すのはダメだろ。僕の頭、ついに本格的におかしくなってきたのかな。
ああ、でも、こうやって思い止まることが出来るのは、まだ自制心が残っている証拠でもあるのかな。
お母さんがブツブツと呟きながら、2階へとあがってきた。そして、コンコンと部屋の扉を叩きながら、僕の名前を連呼する。
僕はそれには返事せず、ベッドの上で丸まるようにして布団をかぶり続ける。
えっと……しばらくしたら部屋に入って来て、ベッドの上で横になっている僕を見て、最終的に風邪っていうことで話は落ち着くんだけど……。
そのパターンは何度も見てきて、正直に言って飽きてきたから、今回は違うことをしてみようかな。
何がいいかなぁ……。何をしたら違う話の流れになるのかなぁ……。
すぐにテレビとゲームの電源を入れてテレビゲームをするとか、ベランダに隠れて行方不明のフリをしてみてお母さんの反応を見るとか、いつか佐藤たちを殺そうと用意していたロープで首を吊るフリをするとか……。
いつかの日の今日で使った、机の中に隠してあるナイフでお母さんを刺し殺してみるのも――。
「……は?」
思わず声を漏らす。
……いや、いくらなんでも、家族を殺すのはダメだろ。僕の頭、ついに本格的におかしくなってきたのかな。
ああ、でも、こうやって思い止まることが出来るのは、まだ自制心が残っている証拠でもあるのかな。