妹が彼氏欲しいらしいから俺が仮の彼氏になってみた


大型ショッピングセンター


4階建ての作りにそれぞれ専門のフロアが備え付けられており、1階は日用品または食材、2階に食事フロアや衣服や小物品、3階には本やCDDVD、4階にはどでかくゲームセンターが立ててある。


「さて、どこか行きたいところあるか?とは言っても今日は練習だから、女の子としての選択を頼むぞ。」


「そうね、とりあえず全多目的トイレに監視カメラを仕掛けましょう。そして男女二人が入室した5分後を狙い突入よ。」


「だれもトイレでそんなことはしねえよ!」


...しないよな...


「多目的トイレよ。多目的なのだからなんでも使っていいはずよ。」


「そういう意味の多目的じゃねえよ!」


「本当かしら。一条くんがDTだからわからないのであって?」


「ど...ど、どどど、┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨...」


「あら、図星すぎてオノマトペが出てしまったようね。」


言い返せない...


こうなったら...


「お前だってしょ...いでででで...!」


突然花村に首を締めあげられる。


とんだ怪力...5回くらい...死ねるんじゃないか...


「その言葉は禁句よ。もし言ったらあなたのマグナムをねじねじするわよ。」


「意味...わかりませんけど!」


「まあいいわ。行きましょうか。」


驚きの切り替えの早さだ。


しばらく花村と歩くと突然花村が足を止めた。


花村はぬいぐるみの専門店を見つめている。


「何か欲しいのか?」


「そんなんじゃないわ。ただなんであんな量産型の作り物に愚民共は群がるのかしら。」


そう目を輝かせて言う台詞じゃないだろ...


「欲しいなら素直に言えよ。今日は付き合ってくれたお礼でもしてやるよ。」


「そう。じゃあ遠慮なく...」


花村は店に足を踏み入れる前に


「今から見せる私の姿は、出来れば忘れて欲しいのだけれど、いいかしら。」


「わ、分かった。」


今から見せるって、いつものは作り物なのか。当たり前だろうけど...

そんなキャラ作ったりしないで、自然な自分をさらけ出したほうがいいのにな。


俺たちは店に入った。


花村の無邪気な姿が垣間見える。


やっぱりこうして見ると女の子なんだな。
男子からの人気が高い理由がわかる気がする。


ミッキーマウスやらプルートやら夢の国の商品が立ち並ぶ店にもうかれこれ30分はいる。

相当好きなんだな、ぬいぐるみが。


「何かしら?」


「いや、別にさ普段からそうやっていればいいんじゃないか?」


「一条くんはそれでいいかもしれないけれど、本人はそういう訳にはいかないのよ。」


「どういう事だ?」


「それは...あなたのようなう〇こ味のカレーの匂いがする男には分からないわよ」


「小学生が言うような台詞を吐くな!」


「ならカレー味のう〇この匂いかしら」


「どっちも同じだ!」


「でもあなた昨日カレー食べたでしょ?」


「なんでわかる!?」


「あらそうなの。ただの勘だったのに素晴らしいわね。」


勘かよ...まあいいわ。


カレーの話をしたからかなんだか腹へったな


「そろそろ飯食わねえか?」


もう12時を回っているから花村もそろそろ腹減ってるだろう。


「そうね。じゃあついて来てもらえるかしら。」


俺は花村に一階のレストラン街に連れていかれた。


「何か食べたいのでもあるのか?」


「違うわよ。だって今日は仮のデートなのだからそれなりに彼女が行きたそうなスポットに向かっているのよ。」


しばらくの間、俺は花村に着いていく。


そして着いた場所は



「...えっと...花村さん。確かに女子が行きたいであろう場所ではあるかもしれないが、流石に男が入るのはアウェイ感が半端ないだが...」


俺たちが向かった場所は、全面ピンク色の内装に超巨大なパフェやら、甘いものを提供する店だった。


店内には女子しかいない。アウェイ感が半端ない...


「そう?あそこにホモカップルがいてもその台詞が言えるのかしら?」


あれは...あれだよ。あんなT〇Nチックな方とTN〇Kチックな方がこんなファニーな店にいるのはただの興味本位であり、あのように親しげにしているのは、親密な兄弟っていう仲なんだよきっと...


って何言ってんだよ俺...


「ほら行くわよ。」


「おう...」


うおお...四方八方から甲高い笑い声と恋バナが聞こえてくるぞ...


「お前四つん這いの犬の真似しろよ」


「犬の真似ですか...」


「おうあくしろよ」


「わんわん」


「なんかちげえな...」



そこの男性がたやめろ!いろいろやばいぞ!



席に誘導され、注文を取る。


「で、何にするんだ?」


「そうね...このカレシもビンビンカノジョもビクビク超絶エキセントリックテクニックハンドを持ったシェフのパフェをくれるかしら」


危ない香りがプンプンするな...


うん...居づらい。


店内はBGMとして西野〇ナがかかっていたり、中央にハローキ〇ィのオブジェがあったり..


「なあ...何でここに行こうとしたんだ?」


「それはあなたのためよ。さっきも言ったでしょ。」


「そう...か」


「いつも表には出してはいないのだけれど、いつもあなたには感謝しているのよ。」


なんだかいつもの花村じゃない気がするな...可愛げがあるというか、素直と言うか...


「ねえ一条くん。これ。」


花村に呼ばれ、振り向いた


そこにはテーブルに備え付けられているナプキンを巧みに使い、アワビを作る花村がいた


それはとてもイキがいい取れたてアワビのようにヒクヒクしていそうだ


「何やっとんだあんたは!」


「一条くん。これはアワビではないわよ。女性の下半身にある...」


「それ以上いうな!」


前言撤回だ。花村は変わってない。いつも通り変わっている...



そうこうしているうちに注文したパフェが届いた


名前の割には普通だな


味も...美味しい


名前がとんでもびっくりな感じだからつい構えてしまった...


「意外といけるわね。これ」


「そうだな。頼んでよかった。」

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