猫とあたしの物語
#01 猫とあたし
「ああっ〜!これでもう
最後の1つになってしまったか〜」
がっくりと肩を落としながら
あたしの中で1番お気に入りの
『いちごみるくメロンパン』に
がぶりと噛り付いた。
学校が終わり、もう黄昏時。
あたしは、この古っぽい公園の
ブランコに座り込み
碧色と橙色が混じる
神秘的な景色を
誰にも邪魔をされずにひとりで
眺めているのが大好きだった。