猫とあたしの物語

ポタッと瞳から零れ落ちた涙が
頬を濡らした時…



あたしは、何かにふわんと包まれた。



そのまま、目の前が真っ白になり…





唇に暖かいものを感じた。





まるで、カラダが浮いているよう。



よく分からない謎めいた空間の中で
必死に自分の思考を追いつかせようと
するが、間に合わず…



あたしは目を開くことも出来ない
真っ白な世界に包まれ…



いつの間にか目を固く瞑っていた。
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