どうしようもないくらい好きでした(仮)
駅に着くと、先ずは時刻表を確認する。
到着まで30分以上待たなくてはならない事がわかった。
一カ月以上の間。
ひたすらに待ちわびていた日々が、こんなにも突然に終わりを迎えるとは想像もしていなかった。
あまりの展開の早さに、正直なところまだ信じられないくらいだった。
陸の顔を見るまでは。
その温もりに触れ、その声を直接私の身体に染み込ませるまでは…。
まだ、淋しさは消えない。
その手に触れ、陸がこの孤独から私を救い出してくれるまでは。
私はまだ、独りぼっちなままなのだから。
少しばかり火照りだした顔を、冷たく冷え切った自分の手で覆う。
私は今、いったいどんな顔をしているのだろうか。