あたしの証~番外編~
自分の部屋に戻った時には、もう息は整っていたし、胸の痛みも治まっていた。


だけど、虚無感だけは拭えなかった。


俺の心にぽっかりと穴が空いたような気分だ。



散らばった衣類に目を向けることなく、俺はベッドに倒れ込む。


「……あかり…」



一言、そう呟いただけで俺の胸は再び痛みだす。


なんだよ、なんだよ、なんなんだよ!!!



知らねえ!
こんな気持ち、わかんねえよ!!



イライラしながら、俺はベッドを何度も何度も拳で殴りつける。
気持ちが落ち着くわけでもなく、ぼふっと、埃が舞うだけ。



それから少しして、インターホンが鳴った。


……まさか、あかりか。



俺はゆっくりと玄関へと向かった。
それから、ドアノブを捻る。


そこにいたのは、汗と涙でぐちゃぐちゃになったあかりだった。




「……何の用?」


そう、言うとあかりは突然俺に謝りだした。


…はあ?
何なの、こいつ。
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