あたしの証~番外編~
そこにあかりからの着信が鳴り響く。


咄嗟の事で、俺は思わずボタンを押してしまい、着信に出てしまった。



「もしもし!あかり?」


泣いてる俺を悟られない様に、敢えて元気な声を出す。


「ごめん、なつき、今行くから。
詳しい事情は後で話すよ」


聞こえてきたあかりの声。
どんな事情なんだ。
わからないけど。



俺に復讐したかったんだろ?


「もう、もう…いいんだ」

「え?」

「俺のこと、忘れて」

「なに言ってるの…?」

「…ごめん」



もう、俺はあかりを忘れるから。


ごめん。
今まで迷惑だったのに好きでいて。

そもそも、俺があかりを好きにならなければ。



もう、忘れるから。


だから、今日ぐらいは泣かせてくれよ。

あかりを想って。
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