君と歩く未知
お母さんは涙でいっぱいになった目でアタシを見つめた。
「…堕して、後悔しないのね?」
アタシはお母さんを見つめ返して強く頷いた。
頷く拍子に涙がボロボロと下に落ちた。
「じゃあ、もうそんなに泣いたりしないで。…一番悲しいのは赤ちゃんなんだからね?」
そう言ってお母さんはアタシをふわっと抱き締めてくれた。
「ごめんね…カズくん、赤ちゃん…」
そうだよね、一度はアタシとカズくんの子だって…二人で育てようって決意した子だもんね。
一番悲しいのは赤ちゃんだよね…ごめんね。
本当はあなたを産んであげたいんだよ…
だけど、あなたを産むと、悲しむ人がいるの…
カズくんを守るためにはこうするしかないんだよ…
明日、カズくんに全てを伝えよう。
そして明後日、学校を休んで手術をして来よう。
ごめんね…
こんなアタシでごめんね…
赤ちゃん…カズくん…
もう何も悲しんではいないよ。
あの頃のアタシは幼いなりに考えて決断したんだもん。
だから今アタシは、前向きに生きようとしているの。
…だけど時々無性に泣きたくなる。
あの日のカズくんの泣き顔を思い出すたびに…
…カズくん、今は泣いてはいないよね?
「…堕して、後悔しないのね?」
アタシはお母さんを見つめ返して強く頷いた。
頷く拍子に涙がボロボロと下に落ちた。
「じゃあ、もうそんなに泣いたりしないで。…一番悲しいのは赤ちゃんなんだからね?」
そう言ってお母さんはアタシをふわっと抱き締めてくれた。
「ごめんね…カズくん、赤ちゃん…」
そうだよね、一度はアタシとカズくんの子だって…二人で育てようって決意した子だもんね。
一番悲しいのは赤ちゃんだよね…ごめんね。
本当はあなたを産んであげたいんだよ…
だけど、あなたを産むと、悲しむ人がいるの…
カズくんを守るためにはこうするしかないんだよ…
明日、カズくんに全てを伝えよう。
そして明後日、学校を休んで手術をして来よう。
ごめんね…
こんなアタシでごめんね…
赤ちゃん…カズくん…
もう何も悲しんではいないよ。
あの頃のアタシは幼いなりに考えて決断したんだもん。
だから今アタシは、前向きに生きようとしているの。
…だけど時々無性に泣きたくなる。
あの日のカズくんの泣き顔を思い出すたびに…
…カズくん、今は泣いてはいないよね?