君と歩く未知
 そのアタシの声に気が付いたのか、職員室から男の先生が二人走ってきた。
美和ちゃんが立ち上がってこっちに走って来た。
「美和ちゃん大丈夫!?」
アタシは泣きながら美和ちゃんに尋ねた。
「先生来た、責任取るのはあいつらだけで十分だ。逃げるよ!立てるか?」
アタシは腰が抜けて立てなくなってしまっていた。
美和ちゃんはアタシを支えて立たせてくれた。
アタシは美和ちゃんに言った。
「…あの子っ!」
アタシは三人の横で傍観していた女の子を指差した。
美和ちゃんは叫んだ。
「あんたも来なっ!」
女の子はこっちを振り向いてアタシたちの元へ走ってきた。。
 アタシたち三人は校舎の中を走り続けた。
先生は途中までアタシたちのことを追いかけて来ていたけど、途中で諦めたようだった。
そこでアタシたちは美術室の前で立ち止まった。
女の子は地べたに座ってあぐらをかいた。
アタシと美和ちゃんはさっきみたいに、窓から身を乗り出して三人の様子を見た。
でもそこには三人はいなかった。
上手に逃げたようで巻かれた先生が中庭でうろうろしている。
そう言ってアタシと美和ちゃんは窓を閉めた。
そして、女の子の傍に腰を下ろした。
 少しの沈黙の後、美和ちゃんが女の子に言った。
「…あんたって、あの三人とどーゆー関係なの?」
女の子はだるそうに顔を上げた。
大きくてインパクトのある目、雪みたいに真っ白な肌、派手なメイク、長い茶髪の巻髪…
見るからに派手な女の子。
その女の子は美和ちゃんの問いに答えずに、タバコに火を付けた。
「答えろ!!」
美和ちゃんは女の子の襟首を掴んだ。
女の子は動揺せずにタバコを口から離し、煙を美和ちゃんの顔に吹きかけた。
「…竜平の元カノ、そんで今は和哉の彼女」
美和ちゃんとアタシは驚きで目を見開いた。
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