君と歩く未知
 アタシはとうとう美和ちゃんが叩かれてしまったと思った。
そっと顔を上げるとそこにはカズくんと直紀くん、竜平くんがいた。
カズくんは女の子の頬を叩いていた。
「てめぇが弥生をあんな目に合わせたのか!マジ許さねぇ…!」
カズくんは女の子の胸倉を掴んで女の子を睨んでいた。
「てめぇ…弥生と竜平をどんだけ傷付ければ気が済むんだ?」
直紀くんもカズくんの後ろから声を上げる。
 美和ちゃんがアタシに手を差し出してくれた。
アタシは事態が理解できないまま美和ちゃんの手を借りた。
立ち上がると美和ちゃんはニッコリ笑ってアタシに耳打ちした。
「みんなが助けに来てくれたんだよ」
その言葉を聞いた途端、アタシは嬉しさが溢れてきて涙になって流れた。
カズくんは今にも女の子に殴りかかりそうな勢いだ。
アタシはカズくんの元に駆け寄った。
「…オレのことも散々バカにしやがって!」
カズくんの拳が振り上げられたとき、アタシはカズくんの腕を掴んだ。
「ダメだよ…殴らないで…」
みんなはアタシの行動に驚いた。
アタシはニッコリ笑って言った。
「男の子は女の子に暴力振るっちゃダメだよ」
カズくんはアタシの顔を見て女の子から手を離した。
女の子はツン…と鼻を鳴らすようにしてアタシたちに背を向けた。
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