君と歩く未知
「弥生!弥生の家の事情はよく知らないけど、今、弥生がしようとしていることは、絶対に間違ってる!」
カズくんはアタシに向かって叫んだ。
アタシはもう一度涙を拭って、カズくんの方を見た。
カズくんは、何もわかっていないくせに、そんなこと言わないでよ。
カズくんは明るくて元気な人気者。
アタシはそんなカズくんとは正反対。
生きる場所自体が違うんだよ、アタシたちは。
「弥生はさぁ『アタシなんか死んでも、誰も悲しむ人はいないし』…とかふざけたこと思ってんだろ!だからそんな安易に、『死にたい』とか言えるんだろ!確かに、昔の弥生には、友達はいないし、お父さんもいないし、死んだって悲しむ人はいなかったかも知れねーけどな、」
…そうだよ、誰も悲しむ人はいないの。
だってアタシ、どうせ人殺しだもん。
アタシなんかが死んで悲しむ人なんている方がおかしいんだよ。
アタシが反論しようとすると、カズくんはまた叫んだ。
と、いうより、今度は怒鳴った。
「だけど、今の弥生は違う!…ってゆーかよ、弥生に死なれたら、オレが困るんだよ!」
アタシは、驚いてパッと顔を上げた。
カズくんはゆっくり、アタシの元まで歩いて来た。
アタシは思わず、足が動き、カズくんの元まで走り寄ろうとしていた。
すると、カズくんも走って、アタシに走り寄って来てくれた。
カズくんの両手が小さく開いて、アタシはその中に何の迷いもなく飛び込んだ。
カズくんはアタシに向かって叫んだ。
アタシはもう一度涙を拭って、カズくんの方を見た。
カズくんは、何もわかっていないくせに、そんなこと言わないでよ。
カズくんは明るくて元気な人気者。
アタシはそんなカズくんとは正反対。
生きる場所自体が違うんだよ、アタシたちは。
「弥生はさぁ『アタシなんか死んでも、誰も悲しむ人はいないし』…とかふざけたこと思ってんだろ!だからそんな安易に、『死にたい』とか言えるんだろ!確かに、昔の弥生には、友達はいないし、お父さんもいないし、死んだって悲しむ人はいなかったかも知れねーけどな、」
…そうだよ、誰も悲しむ人はいないの。
だってアタシ、どうせ人殺しだもん。
アタシなんかが死んで悲しむ人なんている方がおかしいんだよ。
アタシが反論しようとすると、カズくんはまた叫んだ。
と、いうより、今度は怒鳴った。
「だけど、今の弥生は違う!…ってゆーかよ、弥生に死なれたら、オレが困るんだよ!」
アタシは、驚いてパッと顔を上げた。
カズくんはゆっくり、アタシの元まで歩いて来た。
アタシは思わず、足が動き、カズくんの元まで走り寄ろうとしていた。
すると、カズくんも走って、アタシに走り寄って来てくれた。
カズくんの両手が小さく開いて、アタシはその中に何の迷いもなく飛び込んだ。