君と歩く未知
そんなことをアタシが考え始めた頃、美和ちゃんと直紀くんががある提案をした。
「ねぇっ!来週の土・日にさ、五人で花火見に行かない?」
それは、ここからちょっと離れた町で毎年行われている花火大会のことだった。
「あっ、悪い!オレちょっと都合が合わない!四人で行ってこいよ」
そう言って竜平くんはパチンって手を合わせた。
「…そーなんだ、寂しいね。美和ちゃん、やっぱりやめた方が良くない?竜平くんだけ行けないのって可愛そうじゃない?」
アタシは残念そうにそう言った。
すると、美和ちゃんが竜平くんをチラッと見た。
「…イヤっ、で、でもさ、なんてゆーか…あの…そんな風にみんながオレに合わせて行けなくなったらさ、逆にみんなが可愛そうじゃん。だから、四人で楽しんで来て!それでさ、帰って来たらいっぱい話聞かせてよ、な?」
竜平くんははぐらかすようにそう言って、不自然にニッコリ笑った。
なんかおかしい?
「…だってさ!だから四人で行って来よう?」
直紀くんもさっきの竜平くんみたいな口調でそう言った。
アタシが考えていると、カズくんが言った。
「弥生、行こうよ。行かなかったら竜平に変な気を遣わせるだろ?」
カズくんにそう諭されてアタシは頷いた。
「うんっ!行くっ!…ごめんね、竜平くん。いっぱい花火の写メ送るから、待っててねっ!」
竜平くんはホッとしたような顔をして、
「ありがとな、ホント弥生は優しいなぁ。…あ、オレちょっと塾あるから先帰るわ!ごめんなっ!」
そう言って慌しく美術室を出て行った。
塾に遅れちゃいそうなのかな?
「ねぇっ!来週の土・日にさ、五人で花火見に行かない?」
それは、ここからちょっと離れた町で毎年行われている花火大会のことだった。
「あっ、悪い!オレちょっと都合が合わない!四人で行ってこいよ」
そう言って竜平くんはパチンって手を合わせた。
「…そーなんだ、寂しいね。美和ちゃん、やっぱりやめた方が良くない?竜平くんだけ行けないのって可愛そうじゃない?」
アタシは残念そうにそう言った。
すると、美和ちゃんが竜平くんをチラッと見た。
「…イヤっ、で、でもさ、なんてゆーか…あの…そんな風にみんながオレに合わせて行けなくなったらさ、逆にみんなが可愛そうじゃん。だから、四人で楽しんで来て!それでさ、帰って来たらいっぱい話聞かせてよ、な?」
竜平くんははぐらかすようにそう言って、不自然にニッコリ笑った。
なんかおかしい?
「…だってさ!だから四人で行って来よう?」
直紀くんもさっきの竜平くんみたいな口調でそう言った。
アタシが考えていると、カズくんが言った。
「弥生、行こうよ。行かなかったら竜平に変な気を遣わせるだろ?」
カズくんにそう諭されてアタシは頷いた。
「うんっ!行くっ!…ごめんね、竜平くん。いっぱい花火の写メ送るから、待っててねっ!」
竜平くんはホッとしたような顔をして、
「ありがとな、ホント弥生は優しいなぁ。…あ、オレちょっと塾あるから先帰るわ!ごめんなっ!」
そう言って慌しく美術室を出て行った。
塾に遅れちゃいそうなのかな?