君と歩く未知
色あせない思い出
 花火大会の日、アタシは駅のホームで一人そわそわしていた。
みんなは二つ向こうの駅で先に電車に乗っている。
<一両目に乗ってるよ>
さっきカズくんから来たメールを何度も何度も読み返す。
何か今日はすっごくドキドキする。
なんだろう、このトキメキは。
これって幸せっていうことなのかな。
 ホームにアナウンスが流れる。
もうすぐ、みんなに会える。
カズくんに会える。
アタシは鏡を取り出してメイクが崩れていないか最終チェックした。
一応ファンデーションでパタパタと肌を整えていると、電車が近付いて来たのが音でわかった。
アタシは顔を上げて、ファンデーションの蓋をパカッと閉めた。
目の前に電車が現れると美和ちゃんがニコニコしながら手招きした。
アタシはニッコリ笑ってみんなが待つ電車に乗り込んだ。
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