優しくないっ、優しさを感じない!


たった一人になってしまったと、そう思った。ついこの間まではあんなに居たのに。大好きで信用してていつでもそばに居てくれるような、そんな人達が居たはずなのに。

なんで居なくなっちゃったの?なんで変わっちゃったの?


…いや違う。これも全て、自分のせい。


何も知らないでいたあたしの、先送りにしたあたしの、分からないって目を背けてきたあたしのせい。

あたしが全部いけない。


ーーそれなのに、それを受け入れられないあたしがいる。

騙されたと、嘘つきと、裏切られたと叫んでるあたしもいる。

そんなあたしなんて消えてなくなればいいのに。

そしたら普段に戻れるのに。

あたしがいる限りあたしはもう、いつも通りには戻れない。戻れないんだ。

どっちかのあたしに嘘をつきながら、見ない振りして苦しくなりながらしか、もう生きていけないんだ。




ーー次の日、あたしは学校を休んだ。


< 165 / 310 >

この作品をシェア

pagetop