これが、あたしの彼氏です。【完】
「……っ」
すると、一瞬もつかない間に続々と集まる男たちに周りを囲まれ、あたしは呆気なくも完全に逃げ道を塞がれてしまった。
「……東雲さん、残念だったね。シンに関わってなかったら、こんなことにはならなかったのに」
「………」
「地味女が、余計な事ばっかしてくれるからこんな事になるんだよ。自業自得だよね…?」
「………っ」
―――怖い。あたしを見つめて、ニヤリといやらしい笑みを零す目の前のギャル女と男達が、どうしようもなく、怖い―――。
あたしは嫌でも一粒の涙が静かにツーっと頬を零れ落ちた。
「……やっちゃって良いよ」
「ふはは、了解ー」
そんな卑劣なギャル女の言葉を合図に、いきなりスッと大きな男の手があたしの頬へ伸びて来た。
「……いや…っ」
「うわ、ちょっと大人しくしてよー。もう逃げられないんだからさあ」
「………っ」
……怖い。怖すぎて嫌でも体がガクガクと震えてしまう。
そんなあたしを見て、クスリと笑みを零すギャル女達に物凄く悔しくなった。
(………嫌だ、…こんなの嫌だよ。)
「心ちゃんさー、奇麗な肌してるよね」
「……何か俺興奮してきたかも」
流しても流しきれない涙が、いくつも頬を伝いゆっくりと地面に落ちていった。