【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
「藤堂の姐さん。」
そう呼ばれた直後で銃が狙っていたのは、紛れもなく由香里さんだったと…。
「野口の連絡が速かったから街を出る前に車は止められたの。ちゃんと指揮をとってるやつを、野口が撃ってたんだって…。」
そっと目を閉じた由香里さんが
「由香里、目を閉じていろ、絶対に目を開けるな!叫ぶような響の声のあとたくさんの銃声だけが聞こえてね…。私があそこで死んでいたはずだった。」
そんな思いが由香里さんを苦しめ続けたそうだ。
「今でも野口は私のそばにいてくれる。何年たってもそう思ってる。」
「はい。」
私は静かに頷いた。
「まぁ…そう思えるまでに時間かかったわよ。」
「はい。」
「自分の代わりにひとつの命が消えてしまったのかと思うと辛かった。」
その気持ちは痛いほどわかる。
自分の命も大事だ。
けれどそれと比較して人の命が軽いということはない。