【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀


「ワインは何がスキかい?」

そう聞かれた。


これは困った。言葉を探していると



「結衣ちゃん大丈夫よ。思った通りに言ってみて。」


またも沙良さんが救いの手を差し伸べてくれた。


「はい。私は、ワインの味があまりわからないんです。甘いとか渋いとかその程度しかわからないんです。申し訳ありません。」


「それは、美味しいワインに出会っていないからだよ。高いから上手い、安いから不味いというわけでもなくてね、人の好みはいろいろだ。自分にあったものが一番美味しいんだよ。」


「あぁ…それはわかります。私はお花屋さんに勤めていたのですが、花を活けるのも正解がないんです。好みかどうかで香りも甘い香りがスキな方、ほのかな香りがスキな方いろいろいらして…だから楽しいんだと思いました。」


「結衣さんってここのお花活けにきてた?」


「あははは はい。」


「そうなんだー。すごく面白いバラがあったでしょ?紫色になる。」


「あーそんな時があったな。」


「あれは、友禅バラという和バラなんです。最初は赤いバラなんですけどだんだん紫へと変わって行く本当に優雅で綺麗なバラです。社長のイメージでした。」


「わかるわーー。ステキだったのよ。ほんとに。社長のイメージもわかるわかる。」


沙良さんは思い出したように喜んでくれた。




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