【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀


洗い場の仕事も終わり少しお話をしてから部屋に戻ろうと歩いていると


「結衣さんお疲れ様。」とスーパーマンの声。


「終わりましたよ。今日もスペシャルトリオは大活躍です。」笑って答えると


「はい。じゃあ今日のアイス。」


「あはは。ありがとうございます。もしかして子ども扱いしてます?」


「いいえとんでもねぇ。田口たちも部屋に戻ると暑いっていつもアイスを食べるんで、結衣さんもきっと食べたいだろうなって思っただけでごぜえやすよ。」


「ありがとうございます。」


「いえ、こちらこそ。今日はタバコをありがとうございやした。雪駄と思った話しも若から伺いましてね。そんなにいろいろ考えて下さったのかと改めてお礼が言いたくなりやした。」


「隼め…。でも本当に感謝の気持ちなんです。それに買ってくれたのは隼ですから。あははは。」


「はい。若にもお礼申し上げやした。ほらアイスが溶けてしまいやす。お部屋へお急ぎ下さい。」


「はい。おやすみなさい。ごちそうさま。」


私は急ぎ足で歩き


「隼~」


「おいで。」


ドアを開け今日もアイスを見せた。
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