【完】甘い香りに誘われて 2 *極道若頭×姐さん修行中の♀
目が覚めるともう辺りは薄暗い。
「寝過ぎたかな…。」
横を見ると由香里さんはまだ眠っていて
そっとベッドから起き上がると露天風呂へ入りに行った。
外へ出た瞬間はいつも冷やりと冷たい風に身体を震わせるけれど
お湯の中は温かい。
足を延ばしゆったりと浸かっていると
由香里さんも入ってきた。
「寝過ぎた。」
「私もついさっきですよ。」
「結衣…笑っていい?」
「存分にどうぞ。」
由香里さんは、本当に楽しそうに笑っていたけど
「隼、本当に結衣の事がスキでスキでたまらないのね。」
「身をもって感じております。」
「あの子さ、本気で恋愛したの、たぶん結衣が初めてだと思うわ。」
「そうなんですか?」
「まぁ、付き合ってた子はいたみたいだけど好きっていうのとはまた違うっていうのかな。特殊な環境だからね。だから結衣にどんな風にしたらいいのかとか、すごく戸惑いながらなんだと思うわ。」
「隼は、結構甘いですよ。面倒そうにしてるけどちゃんと話は聞いてくれてるし、簡単に説明し過ぎだからわからない事もあるけど聞けばちゃんと答えてくれるし、最近は良く話すし良く笑う。無愛想だったころが思いだせない。」
「ほんと良く話してるわよね。親の私もびっくりよ。もう結衣と話したくて話したくて仕方ないんだと思うわ。」
「スマホの電源だけは切るなって部屋に戻ってからも何度も何度も言ってて。あはははは。」
「いい薬だったわね。良かった。」
「はい。でもね…響さんずっと何年も何十年もママの事思い続けているじゃないですか。凄いですよね。隼と私もそうなれるのかなぁ。」
「紆余曲折あったわよ。だけど組員たちの事も心配でね。鎹になった子が多すぎて。」
「すごい子だくさんですよね。」
由香里さんと親子水入らずの姐さん親睦会は楽しかった。
喧嘩をいいことに家出という名の温泉旅行。