なんで私が芸能人ッ!?




「結局そこに行きつくんですか。 」


ちょっと感動してすごく損しました。


「当たり前だろう。
………そんなに嫌か?芸能人が。」



「ええ。嫌ですよ。
だって、こんなに地味で取り柄の無い私が芸能人とかあり得ませんよね。
アハハハハハッッ、イタすぎて笑えます。」


せっかく平穏な学校生活も築いてきたのに。
私は1つ息をついた。


「……………でも私は、変わりたいと思いました。
貴方が私を認めてくれたから。お姉ちゃんのお飾りとしてじゃ無い、私を見てくれたから。」


今までずっとお姉ちゃんのお飾りとしてしか見てもらえなかった私を。


「貴方が私に期待してくれるのなら、私は全力で答えます。」


何を言ってるんだろう、私は。
だんだんワケわかんなくってきた。
期待のためじゃなくて自分を認めて、見てもらいたいって気持ちのはずなのに。




………だけど




いや、




「 だから、私を、自分を変えるための最高の舞台に連れてってください。」




そしたら、男はやっぱりニイッて笑うんだ。






「勿論だ。」







そういって。

















< 16 / 162 >

この作品をシェア

pagetop