なんで私が芸能人ッ!?
「はぁ...........」
撮影に向かう途中、先輩の車でため息をつく私。
「......なにかあったのか?」
安定の面倒見のよさで先輩が聞いてくる。
さすがやっぱマネージャーさんなんだなぁと思いつつ。
「...文化祭、実行委員になっちゃったんです。」
怒られるかなーとおそるおそる答えた。
「ふーん......まあいいんじゃねーの?」
「へ?」
なんかあっさり...?
「いや、お前行事とかちゃんと楽しんだことなさそうだし。」
「まあたしかにそうですけど......でもお仕事あるのに、そんな時間......」
「バーカ。それを調整すんのが俺の仕事だろ。それに放課後ちょっとくらい残ったって大丈夫だ。」
「................」
予想外のことを言われて黙り込んでしまう。
「...おい、なんで黙り込むんだよ。」
「え、なんか先輩がそんなこと言ってくれると思わなくって。」
いや、先輩が本当は優しいのも頼りになるのもわかってるんだけど。
「お前なぁ.......。」
呆れたみたいにそういう先輩。
「とにかく、そんな心配は主役がもらえるようになってからにしろ。学生生活は一度しかないんだ。それに、その学生生活が演技の役にたつんだからな。」
「...はい。」
そうだよね。文化祭実行委員の役をすることだってあるかもしれないし‼︎
それに...
「相崎くんもやってるんだし、私にも頑張ればできるはず......!」
そう呟くと。
「は...?りま、今なんていった?」
「え?...相崎くんもやるんだし私も頑張ろうって。」
「...相崎も?」
こっちをむいて真剣に聞く先輩。
「相崎くんも実行委員なんですよ。立候補したらしいです。っていうか前向いてくださいよ、先輩‼︎」
危ないじゃないですか、と文句をいうが全く耳に入ってないような先輩。
「立候補ってりまが決まる前と後どっちにした?」
「あとらしいですけど、それがなんですか⁈」
前を向いてほしくて、そう強くいう。
「ちっ......。」
うわぁ、先輩が舌打ちしてる。
めっちゃ怖いんですけど。
「いいか?りま。あんまり相崎に近づくなよ。」
はい?
「いや、実行委員同士なんだし無理だと思いますけど...。」
ていうかなんで?
「そんなことはどうでもいい。......返事は?」
どうでもって...久しぶりに先輩の俺様きたなぁ。
だって無理なものはむり......
「お仕置きされたいのか?」
そう言って私の顔をつかむ先輩。
「んっ......わかりました‼︎」
だから離してください‼︎ってか運転危ない‼︎と騒ぐ。
「返事ははいだろ?」
「〜〜〜っはい‼︎」
しかたなくそういうと、
「よくできました。」
そうやってまた、満足そうににって笑った。
「ほんと俺様....」
嫌味で聞こえないように言ったのに。
「あ?なんか言ったか?」
「言ってません‼︎」
もー、俺様のうえに地獄耳とかやめてほしい。
「ぷっ.......」
むくれる私を先輩は笑ってくる。
「もー‼︎さっさと運転してください‼︎」
そうやって怒っても、
「はいはい。」
こうやっててきとうにあしらわれるだけなんだ。