先生と私と元彼と。
第八話†期末テストと夏休み
七月にはいり、期末テストが始まる。

幾ら大学に
行かないと言っても
赤点を取るわけにはいかない。

苦手科目は舷に教わろう。

結果から言えば、
あいつらの質問攻めは
週明けになっても
収まらなかった。

目下のテストは大丈夫なんだろうか?

私が心配する義理はないから
一瞬考えてやめた。

**終業式**

今日から夏休み。

宿題は多いけど
どうにかなるかな?

これで当分、
あいつらの顔を見ずに済むと
思うと清々する。

舷は夏休みも忙しいのかな?

帰って来たら聞けばいいか。

二学期になっても
あの噂話が出てたら
ちょっと笑えるかも。

想像して一人で
笑ってしまった。

いけないいけない、
夕飯の支度しなきゃね。

舷と暮らすようになってから
笑うことが増えた気がする。

年上の彼は私の
我慢してる部分を
的確に当てて言ってくれたり
してくれたりするから
居心地がいいんだと思う。

あの家に居た頃は
ひたすら耐えることが
当たり前で淋しかったけど、
此処では耐えなくていいし
言いたいことは言っていいと
教えてくれた……

たまに喧嘩もするけど、
それは私が
我慢してる時だったりする。

舷と付き合いださなければ
私は今もあの家でムカムカして
元彼のことも誰にも
相談できずに一人で
悩んでいたに違いない。

普段からあまり
敬語を使わない
私だから家と学校で
分ける必要がないから
学校には何とかバルずにいる。

後数ヶ月で卒業式。

それまで
バレないように
しなきゃいけない。
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