大工さんに恋していいですか?おまけ追加中
祐司を家まで送り、オレも家路につく。

…今なら諦められる、そう思ったのに、羽菜の笑顔が、

頭から離れる事はなかった。


…オレは、気を紛らわせるように、一軒のコンビニへと入っていく。

酒とつまみを買い、外に出たオレは、思わず足を止めた。


男が数人、女の子を取り囲んでいるのが見えた。

周りは見て見ぬふりをする。

…最初は、オレもそうするつもりだった。

でも、心と体は、全く逆の行動に出ていた。


女の子を無理やり連れて行こうとする男の肩をグイッと引っ張り、

オレの方に向けた瞬間、そいつを殴りつけた。


「嫌がってんだから、離せ、バカ」

その言葉に、男たちから笑顔が消えた。


「おっさんが、なにほざいてる?」

一人の男が殴り掛かったが、あいにく喧嘩にはめっぽう強い。

…数秒のうちに、男たちを殴り倒していた。


間もなくして、去っていく男たちをちらっと横目にだけ見て、

女の子の方に、足を進め、しゃがみ込んだ。

「大丈夫?…ケガなかった?」

オレの言葉に、小さく頷いた女の子は、オレを見上げた。


「ありがとう・・・・ヒロサン?」

オレは目を疑った。
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