恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
「い、行きます……」


「え?」


聞き返されて、あたしはゴクリと唾をのみ込んで、空気を吸い込んだ。


「あたし……秋生さんのアパートに行きたいです……」


秋生さんの上着を握りしめている手の血管が、ドクドクと脈打つのを感じる。


あたし、今きっと顔が真っ赤だ。


「……わかった」


秋生さんは振り返ることなく、小さくうなづいた。
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