恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
下りてきたら、本気で一発殴ってやる。


そう思ったのだが……。


月奈へ話しかけている白堵の様子が、徐々に真剣な表情に変わっていく。


遠くて、白堵が何を話しているのか、ここからでは聞き取れない。


真剣な表情の白堵は、今度はどんどんと青ざめていく。


「どうした!?」


大声でそう言うと、白堵は月奈の肩からジャンプして、俺の隣に着地した。


「月奈ちゃん、僕の声が聞こえていないみたいだ……」


「なんだと?」
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