恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
どうしよう……。


冷や汗が背中にながれて、心臓が嫌な音をたてる。


「俺に触れられて嫌がるなんて、考えられない」


そう言った瞬間、秋生さんがあたしを抱きしめようとしてきた。


「嫌っ!!」


咄嗟に叫び声に似た声をあげて、身をそらす。


秋生さんは『信じられない』という表情であたしを見つめる。


今の秋生さんには何を言っても届かない。


そう思ったあたしは、一目散に公園から逃げ帰ったのだった。
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