恋の相手は小指サイズの俺様王子!?
この状況を理解するよりも先に、白堵、菜戯、汰緒の腕が伸びてくる。


「ちょ、ちょっと!」


大きな男たちに四方から抱きしめられて、身動きもとれない状態。


カッと体は熱を帯びて、顔が赤くなっているのがわかった。


「ありがとう、月奈」


美影が、耳元でそうささやいた。


「べ、べつにあたしはなにもっ……!」


「そんなことない。お前が俺たちの言葉を信じて動いてくれたからだ」


「そうだよ、月奈ちゃん。ありがとう」


「ありがとう、月奈」


「本当に、感謝しているよ」


4人にそう言われ、あたしは「わ、わかったから、離して!」と、悲鳴をあげたのだった。
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