俺様社長の言いなりです
「彼女、翔ちゃんと同じ大学に行くって頑張って勉強しててさ。B判定貰えた時なんか、すごく喜んでて。……でも結局不合格。かなり落ち込んでたみたいで亡くなる直前の頃は『頑張っても無駄なんだ』とか、うわ言のように繰り返してた」
失意の様子が目に浮かんできて、彼女を知らない私でも心がチクリといたむ。
「そんな事もあってか翔ちゃんが女性と付き合うなんて、あれ以来見てなかったからね。結婚したって聞いた時は偽装結婚なんじゃないかって疑っちゃったよ」
ケラケラと笑う安田さんに、あながち間違いとも言えなくて、グラスに残る水滴を見て黙りこんでしまう。
失意の様子が目に浮かんできて、彼女を知らない私でも心がチクリといたむ。
「そんな事もあってか翔ちゃんが女性と付き合うなんて、あれ以来見てなかったからね。結婚したって聞いた時は偽装結婚なんじゃないかって疑っちゃったよ」
ケラケラと笑う安田さんに、あながち間違いとも言えなくて、グラスに残る水滴を見て黙りこんでしまう。