俺様社長の言いなりです
「社長……」



まさかこんな所で会えるとは思いもよらなくて、気がつけば、あまりの嬉しさに社長に抱きついていた。



「勝手に出ていったりしてごめんなさい」



最初こそ突然抱きついてきたことに驚いた様子だったものの、



「一回だけしか言わないからよく聞いとけ。……俺も言い過ぎて悪かったと思ってる」



と謝罪の言葉を口にした。



社長が謝るなんて初めてのことで、そんなことが今の私にはすごく嬉しい。




「翔さん、ありがとう」



何でか分からないけれど急に言いたくなって、



「今日はえらい素直だな」



と言う社長も、私を両腕でしっかりと受け止めてくれている。
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