俺様社長の言いなりです
「社長? 」


目線を上へと向けると、社長が今まで見たこともないような複雑な顔をしていた。


なんだかこっちまで気分が落ち込んでくる。


「もういきましょうか」


なにごともなかったかのように頭の上にある手をそっとどけた。


「……んじゃ、行くぞ。あっ、取引先から直帰するから、仕事がんばって」


ドアから顔を出して他の秘書を気遣う社長。


__ちょっとは悪口言われなくなるといいんだけど。


そう考えるわたしの心中を社長は知らない。
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