2人のユウト




 私のことを、保健室に行ったときに覚えていた?


 じゃあ、あの保健の先生が、牧田先生なの?



 初耳だわぁ。



 保健室なんて行かないもの。







 私は放課後特に予定もないので、保健室へ向かう。




「失礼しま~す」



「どうしたの・・・って、日下さん?
確か名前は・・・えっと・・・」



 椅子に座って何かを書いていた牧田先生らしき人は、私を見て優しく微笑んだ。



「幸菜です。日下幸菜といいます」


「幸菜ちゃん?
この間は彼を連れてきてくれてありがとう」



「いえ・・・たまたまです。
ところで、水門くんは・・・?」



「今休んでいるわ。
実は幸菜ちゃんに聞きたいことあったから呼んだの。
何かこの後、用事あるかしら?」



「ないです。
私に聞きたいことって、なんですか?」



「まぁ、とりあえず座って」







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