2人のユウト
「当たりめぇだろ!
姉貴が怒ると、手ぇつけられねぇんだよ!」
「そういうことね。
だから謝罪しろとか言ったんだ。
俺を探したんだ。
悪いが、俺はお前らの家庭の事情なんて知らねぇ。
あいつらだって、遊びで一緒にいただけだ。
俺は女なんて嫌いだからな。
もう帰って良いか?
お前らに構うほど、俺は暇じゃないんでね」
わざと大きな溜息をついて、俺は踵を返す。
「待てよ」
「・・・何?
さっきも言ったけど、俺は謝罪なんてしねぇからな。
二度と会う気もねぇし」
「ちげぇよ。姉貴の話じゃねぇ」
「じゃあ何?早く話を済ませろよ」
「お前さ、俺らの仲間にならねぇ?」
「・・・は!?」
まさかの誘い?
意外な展開だな。
「俺らが求めていた奴なんだよお前は。
姉貴の話を聞いたのも、お前のような人を求めるためだ。
どう?俺らの仲間にならねぇか?」
・・・面白いと、思った。