彼は、魔法使い
「あのっ」


とりあえず、あたしは彼に話しかける。


「ごめん。俺、急いでるんだ」


そんなの、知るかよ。


男はタクシーを拾い、あたしの事を乗せると、運転手に行き先を告げる。


そして、どこかに電話をし出す。


電話する前に、この状況の説明をしてよ!


「俺だ。、、、あぁ。とりあえず、モデルは見つけた。今からそっち行くから、準備しとけ」


だから、さっきから意味がわかんないんだけど、、、


モデルが、どうのこうのって、、、


男は電話を切ると、マジマジとあたしのことを見る。


、、、な、なによ。


こんな風に男の人に見つめられたのは初めてで、、、


不覚にも、ドキドキしてしまう。

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