彼は、魔法使い
直樹さんは、リビングに戻って来たあたしのことをマジマジと見る。


あたしのことと言うよりは、髪型を。


「変ですか?」

「いや、綺麗だなと思って」


綺麗って、適当だし。


「ワックスもスプレーも持ってないんで、編み込みが1番崩れないかなぁって」

「まぁな」


って、いつまで見てるんだろう。


「お前、スタイリストになったら?」


、、、は?


「自分の髪でここまで出来るなら、他人の髪ならもっと上手くできるだろ」


まぁ、、、


自分の髪って後ろが見えないから、やりにくいんだよね。


でも、あたしの髪の長さなら下で何とかできるから良いけど、、、


これ以上短いとあたしにだって、時間は掛かる。

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