俺の妹が可愛すぎて。


目が合っても何も言わない優花に、俺はもう一度念を押す。


「ごめん。」


そんなに恥ずかしそうに俺を見つめないでほしい。

一応、もうすぐ17歳の健全な男子なんです。

さっき、裸見ちゃったんです。




……襲うぞ、コラ。



優花を見つめ、謝罪の裏側でそんなことを思っていた。

すると、優花はまだ恥ずかしそうに顔を赤らめて、


「……あたしこそ、ごめんなさい…。…大声で叫んじゃって…。」


と、ポツリ呟く。


少ししか開けてなかった扉を開けて、俺と優花は向かい合う形になった。


「……あの……見ちゃった…よね?」


気まずそうにそう尋ねる優花に、俺は本当のことは言えなかった。


「……いや、見てない。」

「……ほんと?」

「うん……見てない。」

「よかったぁ〜。丸裸だったから、すっごく恥ずかしくて……。見てなかったなら、よかった。…幼児体型だって思われたらどうしようかと思っちゃった。」


そう笑顔になる優花。


幼児体型?

どこが?


程よい細さと、

出てるとこはちゃんと出てましたよ?


晴の言葉を引用させていただくと、ボインでしたけど?



そうやって心で思っとくだけでよかったのに…

安心した優花の表情を見て、俺まで安心して…


「……え、全然幼児体型じゃなかったけど。出るとこ、出てるし。」


心に思ったことをそのまま言葉にしていた。

あ、やばっ……と口を塞いでからでは、もう遅かった。


みるみる顔が赤くなっていく優花。


みるみる顔が青くなっていく焦る俺。


「……っ〜〜〜、

ユキちゃんのエッチッ!!」


優花の叫び声がまた家に響いた。



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