俺の妹が可愛すぎて。
「もう、ユキ気をつけないよ。これからはあんたと母さんだけじゃないんだから。」
「……はい。」
「まぁ、大丈夫だよ。優花だって、きっとビックリしただけだろうし。」
「………いや、もう覗き見と同罪じゃね?優花のあの焦りようじゃ。」
階段に座りながら、ポツリ呟いた風馬のその言葉に、さらに落ち込む。
はぁ〜……『女』と一緒に住むことになると、こうなるから…ややこしいんだよなぁ。
シャワーを浴び終えてから、一応謝っておこうと思って、優花の部屋のドアをノックした。
「は〜い。」
さっきの叫びとは違い、穏やかなトーンで返ってきた。
「優花、俺。ユキ。
えっと………さっきは、その…ごめん。俺、誰もいないもんだとばっかりに入っちゃって……マジ、ごめん。」
扉越しにそう謝るが、優花からは応答がない。
『ユキちゃんのエッチ!』
穏やかな優花がそう叫んでしまうほどのことだから、きっと恥ずかしくて、しかも、俺のことを覗き見したって思ってると思う。
その誤解を解く為に、俺は今こうして優花に謝っている。
これからの生活……
『変態』『スケベ』『エロ男』
そんな印象を持たれては困る。
「なぁ、優花〜…マジでごめん。」
応答のない優花に、俺はもう一度謝る。
すると、さっきみたいに扉が少しだけ開いてその隙間から優花が恥ずかしそうに顔を出して、俺を見上げた。
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