あなたが作るおいしいごはん【完】

『…だから、明日だけ俺はいないけど
速水が指導する事については
先週に連絡してるから生徒も知ってるし
何か不都合が起きた時は
連絡して貰うように
田宮さんには伝えてある。

速水なら出来るだろうし
出来なきゃ新天地でも務まらないから
きっとやってくれるさ。
瀬名と菊田もいるから大丈夫だ。

….それに、明日は偶然
TVも雑誌の仕事も入ってないから
日曜まで休暇を取らせて貰った。


…だから、心配しなくていい。』

と、彼は私の手を再び撫でると


『…今の俺は
萌絵の方が心配なんだ…。

薮嶋恭平が萌絵目当てで
俺の教室を受講していた事を
最初から見抜けなかった事や
調査が遅れた事で
最終的に萌絵を危険に巻き込む結果に
なってしまった事…本当にごめん。』

と、泣きそうな声で

『…本当にごめん…。
萌絵も相当悩んでたんだろ?
言い辛い状況をつくらせていた事も
ごめんな…。』


次第に声を詰まらせながら

彼は私の手の甲に唇を落とした。



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