あなたが作るおいしいごはん【完】
薮嶋恭平の名前に
一瞬だけピクリと反応した。
無理もないと思う。
でも、なぜだろう…。
この話の続きが聞きたい。
不思議と彼の話を聞こうと
思えてしまっていた。
数時間前に私は
あんなに怖い目に遭わされたのに
トラウマになりそうな出来事だから
多分今後思い出してしまうかも
しれないけど知りたかった。
それは
彼…和亮さんがあの時
助けに駆けつけてくれたからか
想いが通じ合ったからか
こうしてそばにいてくれているからか
この温もりがあの嫌な出来事を
忘れさせてくれているからか…。
だからいつの間にか
「…強制…入院?」
私はそちらの方が引っかかっていた。
『…ああ…強制入院だ。
まずは名医の元で近況などの
聞き取り含めた検査を
ちゃんともう一度おこなって
検査結果に沿った治療を
進めていく事になるらしい。』
私の疑問に頷きながら
そんな事を話す彼に私は首を傾げた。