あなたが作るおいしいごはん【完】
『…薮嶋恭平を調査していた興信所から
萌絵が朝から実家を訪れている事や
あの男が今実家周辺を
ウロウロしていると連絡が入った。
同時に薮嶋恭平の祖母からも
“恭平の様子が今朝からおかしい。”と
父親の携帯に連絡が入った事で
俺はすぐ萌絵に電話したけど
繋がらなかったから
皆が萌絵の身の危険を察知して
すぐにあの家に駆けつけたんだ。』
そう言い終えた彼は
両手を私のお腹の前で
優しく交差すると
『…今日の事は俺の所為だ。
もっと早く萌絵に
この事を打ち明けておくべきだった。
薮嶋恭平が萌絵の大事な幼馴染みで
その母親にも
自分の教室の生徒でもあったし
いつも良い顔をして
料理を習ってくれていたから
通院しているとか
萌絵に危害を与えるとか
信じられない気持ちもあった。
今思えば服薬しているから
薬が効いて落ち着いている事に
もっと気づいて
対策をうっておくべきだった。
実家へ行く事も
今思えば行き先を聞いておくと言う
当たり前の事が出来ていなかったし
こんな時だったからこそ
もっと気をつけて
一人で行かせるべきじゃなかった。』