LOVEFATE~理由~

『英梨は、元気なの?』



「うん。元気、元気」



心配そうに訊くから、
ちょっと笑ってしまう



だけど、姉が泣きそうな声になっているからか、

私迄ちょっと泣きそうになって来る





『ごめんね。急に連絡して』



「いいよ」



『あの日、携帯も捨てて出て行った英梨を見て、

もう私達家族と英梨は関わる気はないのだと分かっていたんだけど…』




あの日、家のリビングの床に投げ棄てた携帯電話は、

けっこう頑丈なのか壊れはしなかった



そんな映像を、
ぼんやりと今も覚えている





「蘭子ちゃんは、
何の用で私に連絡を取りたかったの?

ただ話したかったとかじゃないんでしょ?」



私は姉を、お姉ちゃんとかではなく、

蘭子(ランコ)ちゃんと呼んでいた



幼い時からそう呼んでいて、
ずっとその癖は抜けなくて



それは、3年振りに連絡を取った今もそうみたい





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