LOVEFATE~理由~


「英梨?」


呼び掛けられ、
驚いて振り返ると、

私よりも驚いたように亮ちゃんが立っていた



スーツ姿の亮ちゃん



仕事の帰りなんだな



私が居る少し先に、

亮ちゃんが借りている駐車場がある






「傘もささず何やってるんだよ!

風邪引くだろ」


亮ちゃんは私に近づき、
さしていた大きな黒い傘を、

私にも掛けてくれる




雨が当たらなくなった




その代わりに亮ちゃんの背中や肩が、

雨に濡れている





「亮ちゃん…」


名前を呼んだだけで、
泣き出してしまう




今、亮ちゃんに会えて、

安心したのかもしれない





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